VGN-SZ93Sの“手動”BIOSアップデート,ついでにAHCIってのも

今回はWindows 7の登場に先駆けて,その特長でもあるXPモードとやらが有効であるかというのに興味があったので調べました.
私のPC,VAIO VGN-SZ93Sは未対応!!
チェックはこのソフトウェアでVirtualChecker(窓の社,2009/10/03現在)

いろいろ調べると,対応かどうかはCPUで決まるらしいです.それはここのサイト(英文)(2009/10/03現在)で紹介されていました.インテル バーチャライゼーション・テクノロジーに対応しているかで決まるよう(AMDはよく知りませんが).ちなみにVGN-SZ93SにはこれらのCPU(2009/10/03現在)が換装できるようで,私のものはオーナーメードで購入した時点でCore2Duo T7600なので問題なし.ゆえに,CPUは対応済み.

次の問題は,BIOSで有効になっているかどうかですが,VAIOはなっていないのが多いよう.とりあえず,VirtualCheckerで確かめたところ,「無効」と表示.VAIO購入時にちょっと目についたのが,いわゆる“小さな字での注意書き”にあった「インテル バーチャライゼーション・テクノロジーには対応していません.」が,こんなところで関わってくるとは思いもしませんでした.というよりも,購入時はそんな技術については何も知らないわけであって,これはのちのちソニーに苦情が多々寄せられるんではないでしょうか??

それで,ここであきらめたら当然つまらないので,さらに調べたところ,手動で非公式ではありますが,有効にする手があることが判明.実際にやってみましたっ!

  1. USBメモリ,もしくは購入時に付属のxD/SD/MSが変換できるExpressCardを用意する.
  2. DOSシステムファイル(2009/10/03現在)をダウンロードし,解凍する.ここでは,解凍先にC:\を指定して,C:\win98bootフォルダができたとします.
  3. HP USB Disk Storage Format Tool(2009/10/03現在)をダウンロードし,インストール.ここでは,インストール先をC:\DriveKeyとします.
  4. C:\DriveKey\HPUSBFW.EXEを起動し,用意したメモリのドライブを指定し,FAT32でフォーマット,[Create a DOS startup disk]にチェックを入れ,フォルダ参照でC:\win98bootを指定.Startでフォーマットが開始する.ここでは,メモリのドライブ名をEとします.
  5. フォーマット完了後,メモリ内には何もファイルがないように見えるが,COMMAND.COM,IO.SYS,MSDOS.SYSが生成されている*1
  6. symcmos(2009/10/03現在)をダウンロードして,E:\にコピーする.ここで,下準備は完了です.
  7. VGN-SZ93SのOSは既定でVistaなのでVistaを使用しているものとして,WindowsUpdateで導入される,KB941649をアンインストールします*2
  8. レジストリを編集します.編集についてはMicrosoftサポート オンライン(2009/10/03現在)の解決方法をご覧ください.
  9. Intel(R) Matrix Storage Manager(2009/10/03現在)をダウンロードしておきます.
  10. ここで再起動をかけて,VAIO起動時に[F2]を押してBIOS設定画面を起動し,AdvancedタブのExternal BootをEnableにして[F10]を押して保存し,終了(再起動)します.
  11. メモリからDOSが起動し,画面にはC:\と表示されて待機状態になります*3.ここで,"symcmos -v2 -lDefault.txt"と入力し,[Ctrl]+[Alt]+[Delete]を同時に押して再起動します.このとき,差し込んでいたメモリは取り外しましょう*4
  12. Windows Vistaを起動したら,メモリをさして,"E:\DEFAULT.TXT"を編集します.編集するのは(015C)[0000]→(015C)[0001],および(0354)[0000]→(0354)[0001]です*5.書き換えたのち,ファイル名を"Modified.txt"としてメモリ内に保存して,再起動します.
  13. 再びメモリからDOSを起動して,今度は"symcmos -v2 -uModified.txt"と入力し,[Ctrl]+[Alt]+[Delete]を同時に押して再起動します.これで目的のAHCIおよびIntel Virtualization Technologyの有効化が完了しました.
  14. 再起動後,AHCIVista標準ドライバが読み込まれ,再起動が促されるのでそれに従います.
  15. 起動後に,手順8でダウンロードしたIntel(R) Matrix Storage Managerをインストールします.
  16. 手順6でアンインストールしたKB941649(2009/10/03現在)を再導入します.


手順は長いですが,やる価値は十分あると思います.また,私の場合はUSBメモリで2タイプ分試してみましたが,なぜかDOSが起動しなかったので,SDカードでExpressCardから起動しておこないました.

参考にしたサイト(URLのみ):
http://xbox360hack.blog5.fc2.com/blog-entry-58.html
http://shimtom.dtiblog.com/blog-entry-353.html
http://support.microsoft.com/kb/922976/jp/
http://www.hmx-1x.net/wiki/index.php?VAIO%20Type%20SZ%20AHCI%A1%F5Intel%20VT%20%CD%AD%B8%FA%B2%BD
http://www.sd-dream.com/toolinside/USBFmtTool.html

*1:[コントロール パネル]→[フォルダ オプションの表示タブ]→[保護されたオペレーティング システム ファイルを表示しない (推奨)]のチェックを外せば確認が可能

*2:[コントロール パネル]→[プログラムと機能]からインストールされた更新プログラムの表示をクリックして,KB941649とウィンドウの右上に入力して検索すると早いです

*3:メモリのドライブ名はEでしたが,画面ではC:\と表示されます

*4:再びDOSが起動してしまうため

*5:変更前→変更後の順で記載